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ほうれん草は人気の野菜ですが、うまく育てるには適切な土作りが大切です。Nippongardening.comではほうれん草栽培のコツとして、腐葉土やピートモスを混ぜた土で栽培することをおすすめしています。ほうれん草専用の土を作ることで、望ましい土壌環境をつくり、葉も茎も豊かなほうれん草を実らせることができます。
I. ほうれん草の成長に適した土作りのポイント
適切なpH
ほうれん草は pH5.5~6.5 のやや酸性の土壌を好むため、成長にはこの範囲の pH が適しています。土の pH が高すぎると根の伸長が悪くなりますし、低すぎると養分の吸収が低下してしまいます。土壌の pH を測定し、必要に応じて石灰や硫安を使って調整しましょう。
腐葉土を混ぜる
腐葉土にはほうれん草の成長に必要な養分が豊富に含まれています。腐葉土を 30~50% 混ぜることで、水はけを良くして空気を多く含む土壌をつくることができます。このような土では根の発達が良く、栄養分の吸収も高まります。
pH の目安 | 土壌の状態 |
---|---|
5.5~6.5 | ほうれん草に適している |
6.5 以上 | 石灰や硫安で pH を下げる |
5.5 未満 | 石灰で pH を上げる |
- 腐葉土 - 30~50% 混ぜる
- 砂 - 水はけをよくする
- バーミキュライト - 保水力を高める
ほうれん草栽培のための土のpH調整方法
石灰と硫酸を使ったpH調整
ほうれん草に適した土のpHは6.2-6.8程度です。土のpHが高すぎる場合は硫酸カルシウムなどの硫酸塩肥料を、pHが低すぎる場合は石灰などのアルカリ性物質を土に混ぜることで、適切なpHに調整できます。
腐葉土・ピートモスを利用したpHの安定化
腐葉土やピートモスにはpH緩衝作用があるので、この2つを土に混ぜることでpH変動を抑えられます。特にピートモスは強酸性なので、アルカリ性の石灰質土壌の改良に効果的です。
材料 | pH |
---|---|
石灰 | 12程度 |
硫酸カルシウム | 約3 |
堆肥の施用で徐々にpHを調整
腐熟した堆肥を土に混ぜると、徐々に適正なpHまで変化させることができます。堆肥のpHは初期にはアルカリ性ですが、分解が進むにつれ中性へ近づいていきます。
- 石灰:アルカリ性を上げる
- 硫酸カルシウム:酸性を上げる
- 堆肥:徐々に中性へ
II. 腐葉土やコンポストを利用したほうれん草用土づくり
腐葉土とコンポストの違い
腐葉土とコンポストはどちらも有機物を分解して土に混ぜる肥料です。しかし、次のような違いがあります。
- 腐葉土は落ち葉などを分解したもの
- コンポストは生ゴミなどを発酵分解したもの
ほうれん草栽培には、ゆっくりと養分を放出する腐葉土を使うことをおすすめします。
適量の腐葉土を混ぜる
ほうれん草用の土には、次の割合で腐葉土を混ぜます。
土の種類 | 腐葉土の割合 |
---|---|
赤玉土 | 3割 |
実土 | 2割 |
コンポストを使う場合は腐葉土の半量ほどに抑えましょう。
その他の土づくりのポイント
腐葉土以外にも、ほうれん草栽培用の土には次の点に注意します。
- 土の乾燥を防ぐピートモスを混ぜる
- 排水性をよくする粘土質の土を加える
- 定期的に有機物を補給するのが好ましい
III. 化学肥料と有機肥料の使い分けでほうれん草を育てる
化学肥料の特徴と使い方
化学肥料は成分が明確で効果的に栄養を供給できます。しかし過剰に使うと土壌を酸性化させることがあるので注意が必要です。ほうれん草は中性が好ましいので、石灰などでpHを調整しながら化学肥料を補完的に使用するといいでしょう。
有機肥料の特徴と使い方
有機肥料は土壌改良効果が高く、地力を高めてくれます。ただ効果が現れるのに時間がかかることが難点です。そのため化学肥料で即効性の栄養補給をしつつ、有機肥料で徐々に土壌を改善していきましょう。
肥料の種類 | 特徴 | 使い方 |
---|---|---|
化学肥料 | 成分が明確、即効性が高い | 過剰使用に注意し、補完的に利用 |
有機肥料 | 土壌改良効果が高い | ゆっくりと土壌を改善 |
- 腐葉土 - 土壌改良に適している
- 牛糞 - 肥料成分が豊富
- 魚粉 - 成長を促進する効果が高い
IV. まとめ
ほうれん草の栽培において、土作りは大切な要素です。適切な土壌をつくることで、ほうれん草を健康に育てることができます。 腐葉土やバーミキュライトを用いた土作り、日照や通気性に注意した植え付け場所の選定、適切な施肥と水やりがポイントとなります。 ほうれん草栽培の楽しみを最大限に引き出すためにも、土作りから始めることをおすすめします。