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ミモザは、春に明るい黄色の小さな花を房状に咲かせるマメ科アカシア属の花木の総称です。ギンヨウアカシアやフサアカシア、パールアカシア、サンカクバアカシアなどが含まれます。ミモザは、オーストラリアやタスマニア原産の常緑高木で、花には芳香があり、庭木、切り花、香料として利用されます。ヨーロッパでは、春の訪れを知らせてくれる花として人気があります。イタリアでは3月8日の国際女性デーを「ミモザの日」とし、女性にミモザの花を贈る習慣があります。この習慣は近年日本でも定着しつつある素敵なイベントです。フランスでは毎年春に行われるミモザ祭りというイベントもあります。
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ミモザの育て方|基本情報や種類
ミモザの基本情報
- 植物名:ギンヨウアカシア、フサアカシアなど
- 学名:Acacia baileyana(ギンヨウアカシア)、Acacia dealbata(フサアカシア)
- 科名・属名:マメ科アカシア属
- 分類:常緑高木
- 花期:3月~4月
ミモザとは、春に明るい黄色の小さな花を房状に咲かせるマメ科アカシア属の花木の総称。ギンヨウアカシアやフサアカシア、パールアカシア、サンカクバアカシアなどが含まれます。
ミモザ(mimosa)というのは、マメ科オジギソウ属の学名であるため混同されやすいのですが、オジギソウ属は黄色い花を咲かせるミモザとは別種です。
ミモザはオーストラリアやタスマニア原産の常緑高木で、花には芳香があり、庭木、切り花、香料として利用されます。
ミモザの種類
フサアカシア
- 学名:Acacia dealbata
フサアカシアは、羽のようなフォルムの葉を持つミモザです。20~30の小さな黄色の花を房状に咲かせます。狭義のミモザとはフサアカシアのことを指すそうです。原産地では樹高6~30mまで大きくなります。
ギンヨウアカシア
- 学名:Acacia baileyana
ギンヨウアカシアは、羽のようなフォルムの葉を持つミモザです。フサアカシアとの違いは、2回羽状複葉であること。葉の色は銀色がかったくすんだグリーンをしています。和名は、この葉の色に由来します。原産地では樹高5~8mまで大きくなります。
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ミモザの鉢植え|剪定や冬越し、育て方のコツ
剪定方法
ミモザの鉢植えの剪定適期は、4月~6月上旬です。ミモザは3月~4月に花を咲かせ、初夏には翌年の花芽の準備に入ります。あまり遅くなると来春の花芽を切ってしまう心配があります。花が終わったら早めに剪定しましょう。
夏と冬の剪定は負担をかけてしまうので避けてください。秋に不要な枝や枯れた枝を整理する程度の剪定は問題ありません。
剪定の種類
- 芯止め:樹高を抑えて主幹を太くする剪定方法
- 切り戻し:枝数を増やす剪定方法
- 透かし剪定:風通し良く管理する剪定方法
冬越し
ミモザは耐寒性の強い常緑樹なので、特に冬越しの必要はありません。寒冷地や霜が多いような地域は、鉢植えを軒下に移動させると安心です。
寒い時期には多少葉を落としたり、葉の色が変わったりしますが、春にまた元気な葉を出します。
植え替え
ミモザの鉢植えは2~3年に1度は植え替えが必要です。放っておくと数年で鉢の中で根がいっぱいになってしまいます。1回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。
注意したいのは、根をいじらないように植え替えること。ミモザは根をいじられるのが嫌いです。根が傷つくと枯れてしまう原因になります。
育て方のコツ
ミモザの育て方のコツは、水はけと風通しに気をつけることです。ミモザは乾燥気味を好むので、水やり過多にならないように注意しましょう。
また、風通しが悪いとカイガラムシが発生しやすくなります。適宜透かし剪定をするなど、風通し良く管理しましょう。日が当たりにくい裏側や奥の方の枝もこまめに観察して、カイガラムシを見つけたら歯ブラシなどでこすり落とすようにしましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
適正温度 | 10~25℃ |
日照条件 | 日当たりを好む |
水やり | 土の表面が乾いたらたっぷりと |
肥料 | 緩効性化成肥料を春と秋に |
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ミモザの鉢植え|小さく育てる方法
品種選び
ミモザの鉢植えを小さく育てるなら、あまり大きくならない品種を選ぶようにしましょう。パールアカシアやサンカクバアカシアは樹高が低く、大きくなりにくい品種です。
品種 | 樹高 | 特徴 |
---|---|---|
パールアカシア(シンジュバアカシア) | 3~5m程度 | 丸みを帯びた銀葉が美しい |
サンカクバアカシア | 2~4m | 先のとがった銀葉 |
剪定
ミモザを小さく育てるには、樹高を抑える芯止め剪定が有効です。好みの樹高で主幹の先端をカットします。高さを抑えた分、下の枝が伸びるので、枝数の多い樹形になり、花をたくさん楽しめるようになります。
- 芯止め剪定:樹高を抑えて主幹を太くする剪定方法
- 切り戻し剪定:枝数を増やす剪定方法
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ミモザの鉢植え|ひょろひょろになる原因と対策
ひょろひょろになる原因
ミモザは、ある程度生長しないと主幹も太くなりません。苗木で植え付けてから主幹がしっかりとするまでに数年はかかります。
ある程度の樹高まで大きくなったら、芯止めで高さを抑え、暴れるように伸びてきた枝も切り戻ししながら、主幹の生長を促すようにします。
また、パールアカシアやサンカクバアカシアは、本来主幹が細く華奢な樹形であることを理解しておきましょう。
ミモザの鉢植えがひょろひょろと頼りない間は、添木などで支えるようにしましょう。
対策
対策 | 効果 |
---|---|
芯止め剪定 | 樹高を抑えて主幹を太くする |
切り戻し剪定 | 枝数を増やす |
添木で支える | ひょろひょろを防ぐ |
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ミモザの鉢植え|枯れる原因は?
剪定時期
ミモザの剪定は時期を誤ると木に負担をかけ、枯れる原因となってしまうこともあります。特に夏と冬はミモザにとって過ごしづらい時期。この時期に剪定を行うと負荷がかかって枯れてしまう心配があります。
強剪定
強剪定でミモザが枯れてしまうこともあります。また、ある程度太くなったミモザの主幹を切ったり、枝を葉のないところまで切り戻したりすると、枯れてしまうことがあります。負担のかからない剪定を行うように心がけましょう。
病害虫
ミモザはカイガラムシの被害にあいやすいという特徴があります。
日当たりや風通しが悪いと、カイガラムシが発生しやすくなります。日当たりと風通しの良い場所で管理し、混み合った枝は適宜整理するようにしましょう。
カイガラムシを発見したら、歯ブラシや割りばしのようなものでこそぎ落としてください。一度地面に落ちたカイガラムシは、二度と上がってくることはありません。
病害虫 | 症状 | 対策 |
---|---|---|
カイガラムシ | 枝や葉に白い綿状の虫がつく | 歯ブラシなどでこすり落とす |
ミモザは、日当たりと風通しを好むので、鉢植えで育てる場合は、日当たりの良い場所に置き、風通しが良くなるように管理しましょう。また、水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与え、肥料は緩効性化成肥料を春と秋に与えれば大丈夫です。剪定は、花が終わった後に混み合った枝や枯れた枝を取り除く程度でOKです。初心者でも簡単に育てられるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。