Table of Contents
豪華客船「ブルー ロマン 号」は、かつて日本の海を優雅に航行していた由緒ある船です。その美しい外観と豪華な設備で多くの人々を魅了し、日本の海運史上において重要な役割を果たしました。現在、この伝説的な客船は山口県下関市の海響館で保存されており、その歴史と栄光ある姿を垣間見ることができます。当サイト「Nippongardening」では、「ブルー ロマン 号」の建造から引退後まで、そのすべてをご紹介しますので、ぜひご覧ください。
I. ブルーロマン号の歴史
建造の背景
豪華客船「ブルーロマンス号」は、1989年に三菱重工業長崎造船所で建造されました。建造のきっかけは、日本郵船が1988年に発表した「21世紀に向けた新造船計画」でした。この計画では、老朽化した客船の代替として、新しい豪華客船の建造が盛り込まれていました。
建造所 | 三菱重工業長崎造船所 |
起工 | 1988年12月 |
進水 | 1989年7月 |
竣工 | 1989年12月 |
総トン数 | 26,591トン |
全長 | 192.8メートル |
全幅 | 28.0メートル |
吃水 | 8.5メートル |
機関 | ディーゼルエンジン4基 |
速力 | 24ノット |
乗客定員 | 750名 |
乗組員数 | 350名 |
就航と運用実績
ブルーロマンス号は、1990年4月に横浜港から初就航しました。就航後は、主に横浜・神戸・長崎・鹿児島を結ぶ国内クルーズに就航しました。また、海外クルーズにも就航し、アジアやヨーロッパ各地を巡りました。ブルーロマンス号は、その豪華な設備と快適なサービスで高い評価を得ました。特に、船内には複数のレストラン、バー、プール、スパ、フィットネスセンターなどが備えられており、乗客に快適なクルーズ体験を提供しました。
- ブルーロマンス号のレストランでは、和食、洋食、中華料理など、さまざまな料理が提供されていました。
- ブルーロマンス号のバーでは、カクテルやワインなど、さまざまなドリンクが提供されていました。
- ブルーロマンス号のプールは、屋内と屋外にあり、乗客はいつでも泳ぐことができました。
- ブルーロマンス号のスパでは、マッサージやエステなどのさまざまなトリートメントが提供されていました。
- ブルーロマンス号のフィットネスセンターでは、ランニングマシンやウェイトトレーニングマシンなどのさまざまな設備が備えられていました。
II. ブルーロマン号の航路と運航体制
就航当初の航路
ブルーロマンス号は、1965年4月29日に就航しました。就航当初の航路は、東京港（竹芝桟橋）～横浜港（大さん橋）～熱海港～清水港～名古屋港～大阪港（天保山桟橋）でした。この航路は、東京湾から駿河湾、伊勢湾、大阪湾を結ぶもので、沿岸部の主要都市を結んでいました。
ブルーロマンス号は、就航当初から人気を博し、多くの乗客が利用しました。特に、東京と大阪を結ぶ航路は、ビジネス客や観光客に重宝されました。
関連ページ：ブルーロマンス号の引退と保存
航路の変遷
ブルーロマンス号の航路は、就航以来何度か変更されています。1972年には、大阪港への寄港が廃止され、東京港～横浜港～熱海港～清水港～名古屋港の航路となりました。1985年には、清水港への寄港が廃止され、東京港～横浜港～熱海港～名古屋港の航路となりました。
1990年代に入ると、高速船の普及により、ブルーロマンス号の利用客が減少しました。そのため、1999年には、東京港～横浜港～熱海港の航路に短縮されました。
関連ページ：ブルーロマンス号の就航と運用実績
運航体制
ブルーロマンス号は、当初は日本郵船が運航していました。しかし、1972年に東海汽船に運航が移管されました。東海汽船は、伊豆諸島への航路を多く運航しており、ブルーロマンス号の運航にも豊富な経験を持っていました。
ブルーロマンス号は、1日1往復運航されていました。所要時間は、東京港～熱海港間で約3時間30分でした。船内には、一等室、二等室、特別室が設けられており、乗客のニーズに応じたサービスを提供していました。
関連ページ：ブルーロマンス号の船舶概要
航路 | 就航期間 |
|---|---|
東京港～横浜港～熱海港～清水港～名古屋港～大阪港 | 1965年4月29日～1972年 |
東京港～横浜港～熱海港～清水港～名古屋港 | 1972年～1985年 |
東京港～横浜港～熱海港～名古屋港 | 1985年～1999年 |
東京港～横浜港～熱海港 | 1999年～2003年 |
III. ブルーロマン号を楽しむためのヒント
ブルーロマンス号を楽しんだら、鳥瞰で東京湾を一望できる展望台へぜひお立ち寄りください。展望台からはレインボーブリッジや東京タワーなど、東京のランドマークを360度のパノラマで見渡せます。また、船内にはミュージアムショップがあり、ブルーロマンス号にまつわるグッズや海に関する雑貨を販売していますので、お土産にもおすすめです。
施設名 | 住所 | アクセス |
|---|---|---|
東京港野鳥公園展望台 | 東京都港区台場1-1-1 | ゆりかもめ「お台場海浜公園」駅直結 |
ブルーロマンス号ミュージアムショップ | 東京都港区台場1-1-3 | ゆりかもめ「お台場海浜公園」駅直結 |
IV. ブルーロマン号の代替案
ブルーロマンス号の引退後、代わりの観光船として津軽海峡フェリーが運航する「ブルードルフィン」が就航しました。ブルードルフィンはブルーロマンス号よりも小型ですが、同様に豪華な設備を備え、函館と青森を結んでいます。
また、津軽海峡を横断するその他の観光船としては、「ガルエージェンシー」が運航する「津軽海峡ハートランドフェリー」があります。ハートランドフェリーは比較的リーズナブルな価格で、下北半島と青森を結んでいます。nippongardening
船舶 | 運航会社 | 就航区間 |
|---|---|---|
ブルードルフィン | 津軽海峡フェリー | 函館 - 青森 |
津軽海峡ハートランドフェリー | ガルエージェンシー | 下北半島 - 青森 |
V. まとめ
豪華客船「ブルーロマンス号」は、その優雅な姿と豪華な設備で多くの人々に愛された客船でした。しかし、時代の変化や船舶技術の進歩により、引退を余儀なくされました。現在は山口県の笠戸島で保存されており、往時の姿を今に伝えています。船舶ファンならずとも、一度は見学しておきたい貴重な歴史的建造物です。